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2025.03.02

CLAN Interview Vol,1フリーランス、教育、そしてコミュニティ──小野憲史さんの挑戦

404 Not Foundはオープンから半年ほど経ち、様々な取り組みが展開されている。

そんな中、本施設にはCLANという会員制度がある。CLANは、ゲームでグループを作る時、同じ仲間を表している。

一番簡単に説明すると

『あそび仲間』である。

不定期ではあるが、CLANにインタビューをしていくことにした。

記念すべき第1回目は、
ゲームジャーナリスト・IGDA日本支部事務局長・専門職大学講師と多様な側面を持つ、小野憲史さんに色々とお伺いしてみた。

小野憲史さんと初めて会ったのは、今から9年前のことだ。

その年、私はSkeleton Crew Studioに入社したばかりで、上海で開催された「WEPLAY EXPO」に参加していた。小野さんはゲームジャーナリストとして取材に来ていて、取材を受けるかたちで言葉を交わしたのが最初だった。

その後、BitSummitが主催するゲームジャムでもご一緒する機会があった。関東チームの立ち上げに尽力し、現場では常に動き回っていた。派手に仕切るわけではないが、淡々と大変なことに取り組み、着実に物事を進めていく姿が印象的だった。

そして今、ここ404 Not Foundでも、開業前から協力してもらっている。イベントの企画に関わったり、業界の人が集まる場を作る手助けをしてくれたり。

なぜ、小野さんはこうした活動に積極的に関わり続けるのか?

その理由を聞いてみると、
彼のキャリアに通じる3つの軸
──フリーランス、教育、コミュニティ──
が見えてきた。

フリーランスとしての挑戦──自分の道を切り拓く

フリーランスの仕事は、ただ案件をこなすだけではない。ひとつひとつのプロジェクトと向き合いながら、必要なスキルを身につけ、信頼を積み重ねていく。その繰り返しの中で、ようやく次の仕事につながっていく。

小野さんもまた、その道を歩んできた。

もともとはアナログゲームのライターになりたくて出版社に入社したが、配属されたのはビデオゲームの新規雑誌『ゲーム批評』だった。最初は「なんで?」という思いもあったが、仕事を続けるうちにビデオゲームの世界にのめり込んでいった。ちょうどプレイステーションやセガサターンが登場し、ゲーム業界が大きく変化していた時期だった。

雑誌『ゲーム批評』

その後、ゲームジャーナリストとして独立。ライティングだけでなく、企画や編集、プロデュースなど、さまざまな仕事に関わるようになった。

海外での取材風景

フリーランスの世界では、クライアントもずっと同じではなく、入れ替わり続ける。業界の流れを読みながら、自分の強みを見極め、必要とされる存在になる。その柔軟さと積み重ねが、彼のキャリアを支えてきたのだろう。

コミュニティの力──人と人をつなぐ

フリーランスという働き方は自由だが、同時に孤独になりやすい。
だからこそ、小野さんは「コミュニティ」の力を大切にしてきた。
2000年代初頭、知人からGDC(Game Developers Conference)の存在を知り、初めて参加。

GDCの様子

その規模と内容に衝撃を受けた。
そこで出会ったのがIGDA(国際ゲーム開発者協会)という組織だった。

IGDAの公式サイト

帰国後、IGDA日本支部の立ち上げを経て、NPO法人化に尽力。以来、業界の人々がつながる場を作り、情報共有や勉強会を企画してきた。こうした活動の中から新しいプロジェクトや思いがけない出会いが生まれることも多い。

東京ゲームショウでのスカラシップの様子

子ども向けUnityワークショップの様子
グローバルゲームジャム懇親会の様子 

「フリーランスとしての仕事も、人とのつながりから生まれることが多い。だからこそ、コミュニティ活動は自分にも、他の人にも良い影響を与えられる」

小野さんがそう考えているからこそ、IGDAの活動を今も続けているのだろう。

教育への関わり──次の世代に伝える

小野さんは現在、東京国際工科専門職大学で講師をしている。

長年のフリーランス経験で得た知識やスキルを次の世代に伝えていく。その重要性を感じるようになったという。

特に力を入れているのが、**みんなのゲームラボ**という活動だ。

みんなのゲームラボ公式サイト

これは、社会福祉施設や身体障がいを持つ方々が、健常者と共に遊べるゲームを作り、それを施設で自由に活用してもらえるようにする取り組み。

きっかけは、障がいを持った方々とゲーム開発を行ったことだった。簡単なゲーム開発ツールを使い、地域のイベントで発表したところ、大好評だった。作った本人も、人に楽しさや喜びを提供できたことで自信を持つことができたという。

この活動と教育の関わりについて、小野さんはこう話す。

開発に取り組むメンバーと小野さん

「専門職大学ではインターンシップが必須。そこで、学生を『みんなのゲームラボ』のプロジェクトに参加させている。施設でどんなゲームが求められているかをリサーチし、試作を作り、プレイヤーの声を聞きながら改良していく。このプロセスを経験できるのは、開発者にとって貴重なこと」

ゲームプレイの様子

学生たちに向ける視線は常に真剣で、彼と関わった学生たちは、きっと何かしら心に残るものがあるはずだ。

小野憲史という人

小野さんは、流れに乗ってきたら、今の場所にいたと言う。
フリーランスは、動かなければ仕事がない。つまり、生活ができない。
だからこそ、常に仕事を作るきっかけを探している。

その積み重ねの中で、ジャーナリスト、コミュニティ活動、教育と、気づけばさまざまな役割を担うようになった。

彼が大切にしている考え方のひとつに、
「仕事には3種類ある」というものがある。

好きな仕事
• 楽な仕事
• お金になる仕事

「この3つをお手玉のようにバランスよく回していけば、フリーランスでも安定できた」
フリーランスは不安定な側面もあるが、自由な立場だからこそ、

「お金にならないけど楽しい仕事」「大変だけどお金になる仕事」などを組み替えながら、自分らしい働き方を築いていくことができると語る。

2025年3月にはアメリカ・サンフランシスコで開催されるGDCで「みんなのゲームラボ」の活動を発表する予定だ。
かつて、小野さんにコミュニティ活動のきっかけを与えたGDC。

そこで、彼がつないできた取り組みを発表するのは、偶然ではなく、行動と継続の結果なのだろう。
発表後の話を聞くのが、今から楽しみだ。また新たなつながりが生まれているに違いない。

小野憲史
東京国際工科専門職大学
デジタルエンタテインメント学科 講師
ジャーナリスト

関西大学 社会学部社会学科 卒業。雑誌「ゲーム批評」編集長などを経て、現在フリーのゲーム教育ジャーナリストとして活動。NPO法人国際ゲーム開発者協会(IGDA)の活動にも古くから参加し、日本支部のNPO化に貢献した。同法人の初代理事長を務め、現在も名誉理事・事務局長として運営に関わる。専門学校・大学院の講師として「ゲームデザイン」「ライティング」「編集」なども指導している。主な共著に『シリアスゲーム』(コロナ社)。主な連載に「小野憲史のゲーム時評」(まんたんWEB)など。

※この原稿は録音をAI文字起こし・AI要約によるものです。

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石川 武志

一般社団法人 渋谷あそびば制作委員会 理事 / 超内会長・404 Not Found プロデューサー

石川 武志

デザイン専門学校入学、卒業後、同校で18年の教員経験。その後、ゲーム会社への転職9年目。現在スタジオマネージャー。アートイベントプロデュースや404NotFoundプロデューサーとして東京、大阪2拠点生活中。多様な経験からとりあえずやってみる精神で何事もチャレンジし続けている。

石川武志note



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