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2024.08.08

渋谷の道、全部歩いてみる #01 桜ヶ丘らへん

はじめまして。 404 Not Foundを立ち上げたメンバーの一人の松倉早星(まつくらすばる)です。 普段は、仕事で日本のどこかの町、ないしは飲み屋にいるような人間で拠点は京都、時々、渋谷という暮らしをしています。

このプロジェクトも僕らの会社では「地方案件」という処理がされており、渋谷も一つの地方だろうという捉え方を自然としていました。そして、その街にお邪魔する側として、街のことを知っておくことは何より大切な要素…だったのですが、渋谷の強さというか圧倒的認知度の高さから「渋谷は知ってる街」と勝手に思っている自分がいました。お恥ずかしい。

いざ、改めて渋谷に来ると以前おとずれた渋谷からも変わっていたり、じっくりみると昔からある渋谷もあったり。あれ、自分もしかしてステレオタイプの渋谷イメージで勝手に処理していたかもという気づきがありました。

じゃあ、渋谷をじっくり歩いてみよう、いや渋谷の道、全部歩いたら面白いんじゃないかという思いつき。軽い着想のわりにはヘビーな工程と分かりながら、隙間を縫って連載というかたちで渋谷の道をすべて散歩で完走する試みを開始した。

今回はその第一弾。

まず渋谷区ってどんだけ広いんだろうと調べると意外と広くはないことがわかる。
しかし、超過密に道路がメッシュ状に広がり迷宮のように見える。 もっとフィジカルに渋谷の全貌を俯瞰したいと思い、渋谷区の白地図をゲット。ここにある道を歩くことで今まで知らなかった渋谷に出会っていこうという企画である。

街って多くの要素で出来上がっている。 つい、象徴的なものに目がいってしまうが普段、見落としがちなものごとに目をむける。 ゆっくり歩いて、立ち止まって、知らない店を覗いて見たり、公園でほうけてみたり。 散歩中に見つけた銭湯に浸かってみたり、知らない店の暖簾をくぐったり、散歩しながらその度出会う渋谷の知らなかった側面を楽しんでいこうと思う。

渋谷区全踏破のために一つ自分のご褒美を授けた。
それは「歩いた歩数の1/2だけ、その日自由に使っていいお金とする」だ。
1万歩、あるけば5000円使える。結局、自分のお小遣いからだけど、DIYご褒美ルールで初日開始。

Player

松倉 早星 / まつくら すばる

Nue inc 代表取締役 / 一般社団法人しぶやあそびば制作委員会 理事

松倉 早星 / まつくら すばる

1983年北海道富良野生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。東京・京都の制作プロダクションを経て、2011年末にovaqe inc.を設立。2017年7月より、プランニング、リサーチ、クリエイティブに特化したNue inc.を設立し、代表取締役に就任。これまで、領域を問わないコミュニケーション設計、プランニング、戦略設計を展開し、国内外のデザイン・広告賞を多数受賞。

開業前夜の渋谷サクラステージスタート

ちょうど、さくら坂をスタートラインとして散歩開始。
開業前とあってバタバタした隙間の時間を狙って、サボっているかのように歩き出す。

どんなスタイルかというと、カメラ片手に散歩に出たおじさんそのもの。
やたら鏡面仕上げなガラス加工のビルでパシャパシャ撮影するも、冷静に考えると中から筆者は丸見えだっただろう。

桜丘町のことを調べると、昔は大和田町という名前もあったらしい。
勝手に東京のど真ん中で失われていく町の名前なんてないと思っていたが、勝手な筆者の余所者の偏見で調べてみると色々と統廃合されたものが渋谷の中でも多い。今回の散歩で大和田の名残が見つかれば嬉しい。

あ!集会所発見。
渋谷以外でも、よく散歩するのですが、たまに見かける同種族の集会。
今回は消化器たち。おそらく使用期限が切れてしまった消化器たちを集めたのだろう。
気になって調べたところ、国産の消化器は消化器の販売代理点や防災・防犯事業が特定窓口を担っていて、全国に5000ヶ所も引き取り窓口があるらしい。覚えておこう。

一度、消化器が気になると他のも気になってしまう。
これ、ふと目を止めたものだけど、渋谷区すごくない?筆者の住む街では公共の消化器って見かけたことがないかも…水を溜めた消化バケツが普通だと思っていた。これが結構至るところに張り巡らされていた。

歩いたことのない道を突き進むと、なんか気になるお店が。

うわーー!「東塔堂 / Totodo」さんだ!インターネットでしかお会いできていなかった古書店。東京ってこういう喜びがある。わー本物だ!みたいな。

グラフィック、建築、アート、写真、どれかしら仕事に携わる人がいたら、知っている人も多いはず。散歩開始直後に出会ってしまった。ちょっとタイミングみて大きいカバンで来訪します。必ず。

早速、知らない渋谷で超知ってるお店と出会って、少し歩みを進めると良い風景。
暮らしの痕跡、営みの気配、しっかりある。自分が知らない、いや実は視界には入っていたのに見ていなかった街並みがある。

全国津々浦々、何か未活用の物件をもらう機会が多い。
そこで寝泊まりしながらプロジェクトを作ることもあるし、町の人たちとの秘密基地にすることもある。朝起きれば目の前が海だったり、山だったり、でもここは渋谷のビルがそびえ立つ中にある。どんな暮らしになるのだろう。誰か一部屋くれないかな。自然も都会も変わらないような気がしてきている。いかにそこに適応して生きるかなのだろう。

ふと、電信柱を眺めると「あれ、おしゃれタウン突入してるやん」と声が出る。
代官山そんな近いの?距離感覚がバグる。歩いていけちゃう距離なのか。
だから、わかりやすい渋谷や代官山とかそういう町のイメージで渋谷像が固定化されているんだ。町と町のあいだの行間みたいなところを知らないままなんだ。それってめっちゃもったいないかも。

あーみて!急に爆音で飛行機が飛んでくのも渋谷!
これって5年前にはなかった風景。数年前に変わったようで思わずずっと見上げていた。
ふと、空から陸に目を向けると。

自然多いな渋谷。
筆者が住んでる京都より街全体で感じる自然の量は多いような気がしてきた。
そして、急に訪れる空腹。なぞに「蕎麦が食いたい」という指名制食欲。

一軒目発見した「そば房 朝日屋 代官山店」、残念ながら15時まで。リベンジします。
ここは東京だ、絶対に蕎麦屋はまだあるはず…

あったーおらー!アタック開始。

わかってたーわかってたけど、準備中。それにしても良い名前だ。
「福招庵(ふくしょうあん)」創業70年を超える老舗らしい。しかも、おしゃれタウン代官山でこの世界観あるなんてビビらず自分来れそうです。必ずや来訪します。というか今度はAMから散歩したら良い。それだけの話。

飯探しに夢中になっているあいだにも気になるスポットは多々あって、「へー中島米店、しっかりお米屋さんもあるんだ…クリーニング?」となる可愛い燕のお店からの…

やっぱあったよお米屋さん!看板かっこいい。「※代官山米店」こんな強いネーミングあるんだ。素敵だなぁ。やっぱりコメは米屋で買うと美味いんだよな。流石に買って帰れるほどのタフさはないが、素敵だなぁと感じた。

気づけば桜丘町はみ出て、代官山ですが無断駐車厳しめな場所あったり、

巨大な人工花オブジェに「そっち向くんかい」って一人突っ込んだり。
気づいたら、代官山でもなく次の町に突入していた。

猿楽町(さるがくちょう)。代官山もそうだけど、名前に個性がすごい。
代官山は、代官でもいたからなのか調べてみるも諸説曖昧。渋谷の猿楽町は、古墳時代末期の円墳、猿楽塚に由来するらしい。由来、遡りまくるな。

香ばしい気配がする草木いっぱいの小道に呼ばれた感じがして突入すると、

誰かのボムったステッカーに重ねて誰かがボムった目玉シールで圧倒的存在感のレッド招き猫に招かれていた。そして、行き止まりだった。呪いかよ。

しかし、その道の先に結構珍しい絶妙なセレクトセンスの置物たち。
あえていうなら、右から2匹目だけ猫科。こういう良い風景がみれるとニューカマー増えないか期待してしまう。

グネグネと気ままに道を進んでいくとビルとビルの隙間から、こんなものが。

工事…じゃないな、これ。
どういうことだこれ?と36℃近くある日中に小走りして、この謎の建物を目指す。

うわーガチじゃん。ロボじゃん。
景観とかそういうの関係なく、やりきってしまう東京のそういうところ好きになったよ。変形でもしそうだし、合体くらいまでは想定してそうな設計。

ビルの入り口には「青山製図専門学校」。建築やインテリアデザイナーを目指す学生のための専門学校でした。妙に納得した上に散歩しようと歩き出して、まさかこんなインパクトある校舎に出会えると思ってなかった喜びがすごい。ありがとう青山製図専門学校。

さて、そろそろほとばしる汗がエゲツないぞ、と木陰で水分補給。
目の前には蝉。この蝉が飛び立つ方向に向いて進むことにする。

誘われた先は桜丘町23。帰ってきた!ただいま桜丘!

道中、かつてここが海底だったことを示す証拠もあった。

あと、えーっと、なんだろうこれ、ものすごい乗ってゴロゴロしたい大きな白血球みたいなオブジェに目が釘付け。乗っちゃダメだった。えー…と途方にくれていると。
なんとここ「渋谷区文化総合センター 大和田」という名前が!!そう、冒頭の方で語っていたかつて渋谷にあった大和田町の名残を発見。大きな白血球のインパクトのおかげで奥まで行けて気づけた。青山製図専門学校に並ぶ、お宝発見。嬉しい。

さぁ、ちょうどスタート地点のさくら坂も近いなと歩みを進めると

どちゃくそ渋いたばこ屋を発見。次、ここで買います。そして、その隣は残念ながら閉店していましたが、

おそらく酒屋やんの名残が。
隣でタバコを買って、ここで酒を買う。どこか都会の隙間に腰掛けて、何十年前は一服及び酒盛りをしていた時代もあるのだろう。もう今じゃ絶対見れない風景になってしまったけど。このお店が空いてた頃の風景見てみたいなぁ。

ということで、スタート地点のさくら坂に到着。
いやー1時間程度の散歩で、こんなに楽しいとは。そして知らない渋谷の数々。見応えがあった。今回は、こんなルートだったみたいです。

歩数が「6,446歩」これの半分「3,223円」が、今回のご褒美マネー。
まだ開業準備の仕事もあるから、お酒は避けて…このお金で行ける場所…

完璧なアンサー見つけた。さくら坂あがってすぐの「saunas」。

平日2800円(税込 3,080円)でご褒美予算内で無事汗も流し、しまいには整って開業準備戻る。「あ!松倉さん、整ってきたでしょ!」と速攻バレました。


今日は開業前日の隙間に1時間程度(+1時間ほどサウナ)の散歩で桜ヶ丘周辺を散策してみた。

気になるお店がいっぱいある。もちろん404 Not Foundにも遊びに来て欲しいが、ここで遊ぶだけではなく、渋谷全体で遊び倒すのも面白い。

さて、次はどの町にいこうか。歩き出して気ままに決めていこうと思う。

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